ムサビ視覚伝達デザイン学科で13年間にわたり行われた三嶋典東「イラストレーション」の授業を紹介。対象は3年生の20数名。ここでは徹底的に「躰で線を描くこと」に取り組む。小手先での技術ではなく、線を躰でかんじること、躰で描くことをいざなうプログラム。「ワークショップ」という言葉をどこにも用いていないが、これは自分の躰と向き合うための、線のワークショップである。1つの答えがあるわけではない、できあがった作品のうまい下手の評価をするわけでもない、教師である三嶋がとくに何かを教えるわけでもない。プログラムに参加する個々の学生の中にだけ答えが蓄積されてゆく。