グローバリゼーションは決して新しい現象でもなければ西洋的価値の普遍化でもないことを明らかにし、グローバリゼーションがもたらす果実と潜在機会のより公正で平等な分配による、弱者の生存と尊厳を守る「人間の安全保障」(ヒューマン・セキュリティー)概念を分かりやすく説く。グローバリゼーションによって地上の人々の格差が拡大するのを防ぎ、あらゆる人々の基本的自由と地球公共財の拡大が期待できる社会システムと国際秩序の構築が急務であることを、世界の知性と良心が冷静に訴える。