優雅だが、どこかうらぶれた男。一見、大人しそうな若い女。狂気にみちた愛のもとでは善と悪の境もない。暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂。〈受賞情報〉直木賞(第138回)
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