ベートーヴェン、クレメンティ、リスト…。絢爛豪華な演奏の裏に、理想の音色をめざして、しのぎを削ったピアノメーカーの技術競争があった。ピアニストにあこがれる娘たち、安いレッスン料に泣く教師、自動楽器に驚くブルジョア。産業革命が生み出した夢の楽器に、それぞれの希望が託されていく…。本書は音楽を通してみる「近代」の縮図である。
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