中国軍は、あなどれない。日本は必ず巻き込まれる。はたして勝者は? 自衛隊元最高幹部が、「台湾」「南沙諸島」「尖閣」「南西諸島」の4つのシナリオを用いて米中戦争・日中紛争を正面から論じた初の本。日本はいま、この時代に何をなすべきなのか?
【内容紹介】
中国軍は、あなどれない。日本は必ず巻き込まれる。はたして勝者は? 自衛隊元最高幹部が、「台湾」「南沙諸島」「尖閣」「南西諸島」の4つのシナリオを用いて米中戦争・日中紛争を正面から論じた初の本。日本はいま、この時代に何をなすべきなのか?
【編集担当より】
どちらかと言うと、自分は政治的にはセンターレフトだと思っているのですが、交戦規定もあやふやな状態で自衛隊が紛争地に派遣される可能性が高い現行の状態は絶対におかしいと感じています。そして、尖閣諸島を中国の艦船・航空機が侵犯するたびに、私は同じことを思うのです。「万が一、中国側が発砲してきたら海上保安庁や自衛隊はどうするんだろう」と――。「もしも、その時が来たら、日本はどうするのか」という視点や意識が、この国には圧倒的に足りないと思います(平和すぎるからなのかもしれませんが……)。
本書『米中戦争 そのとき日本は』は、「台湾」「南沙諸島」あるいは日本の「尖閣」や沖縄本島を含む「南西諸島」で米中・日中間で紛争(戦争)が勃発した際に「何が起こるのか」を、自衛隊元最高幹部が本格的に分析した初めての本となります。著者の渡部悦和氏は、かつて陸上自衛隊東部方面総監を務め、日本だけでなく米軍・中国軍の実情にも精通する、我が国を代表する軍事・戦略のエキスパートです。
「戦争が始まれば、米軍は中国軍のミサイル攻撃を避けるために、いったん日本から兵器や武器を引きあげる」「ミサイル戦・宇宙戦では中国軍と米軍の実力は互角」「中国の尖閣諸島への侵攻は『漁民』を装った準兵士集団が襲ってくる」などといった衝撃的な分析・可能性が本書では語られます。さらに、著者はこう警告します。「核戦争までエスカレートしない形で、米国と中国が“ふとしたきっかけ”から戦争状態に陥るケースは十分に想定されます。しかも、米国と中国が交戦状態に入れば、米軍基地を抱える日本は否応なく戦争に巻き込まれる可能性が高いのです」
専門用語はできるだけ少なくし、図表を約60枚使用することで、軍事にあまり興味がない方でもわかりやすく読める本を目指しました。戦争は真っ平御免ですが、これからのことを考えると、この問題、考えないわけにはいかないのではと思います。(HA)