藩内の政争や肉親のしがらみ、世間のうわさや嫉妬、身にかかる諸々のなか、生きていくうえで一番大切なのはなにか。己を見失うことなく、生きていこうとする人間を静謐な筆で描き出す時代小説短編集。〈受賞情報〉中山義秀文学賞(第10回)