『和を以って貴と為し、忤ことなきを宗とせよ』に始まる聖徳太子憲法は、官僚の在り方について述べた「通蒙憲法十七条」がとみに有名だが、実はこれに続く政治家、教育者、神職、僧侶にあてて書かれた六十八条があることはあまり知られていない。歴史は生き方の宝庫である。-巷の碩学三波春夫が、浪曲巡業、シベリア抑留、歌手活動を通じて掴みとった歴史の糸口をたぐりよせて、太子憲法の全容に真摯に迫る新歴史書。