音楽の神(オルフェウス)が少年に舞い降りた。「アホジュン」は私達の想像を超えた、特別な世界に住んでいる。感動の青春小説。僕にしか、聞こえない音があるんだ。学校中にアホジュンと見下される少年ジュン。密かに作曲家を志す同級生トク。学校ではない、特別な世界で二人を げたのは、至上の音色を持つトクのギター〈エイプリル〉だった。穏やかな日々の最中降りかかる暴力。反発したトクは完璧な曲を書き、ジュンに歌わせることで雪辱を果たそうとするが……。眩い色彩、瑞々しい旋律。音楽に愛された二人の日々に胸焦がす、祝祭的青春小説。