王座を追われてなお政治家たらんとする父・榮と、仏という不可能に向かう息子・彰之が切り結ぶのは、父子の血か、人間という究極の孤独か。21世紀初頭に小説が行き着いた、政治と宗教の極北。〈受賞情報〉親鸞賞(第4回)