風車に向って槍をふるった騎士ドン・キホーテに包丁をもたせたら、どんな料理を作るだろう。奇想天外「滅法矢鱈鍋」「猪突田楽」「珍粉漢粉」といったところか。しかし、食べているのは意外にあたりまえのもので、狂気や夢ばかりではない。材料は茄子、タマネギ、豚…。本書はドン・キホーテの胃袋の内容物を分析し、生産地発掘の旅をくりひろげながら、彼の来歴の謎にせまる。