美味への人並みはずれたこだわりが、繊細な文学を生み出す-編集者として、文芸評論家として著者が接してきた文人たちは、食の巨人でもあった。向田邦子の思い出のカレーライス、遠藤周作のプロポーズの場所となった焼鳥屋ほか、こだわりの味から、懐かしい味まで、様々なエピソードを絡めて贈る、文壇食エッセイの決定版。