様々な文化を背景に持つ生徒が通うアメリカの学校教育は、アイデンティティー形成を土台にして、文化の相互理解、言語教育、教科指導の三階建となっている。日本と異なる学校文化のなかで、子どもたちの学力はどのように発達するのか。岩倉使節団の一員として渡米、留学して十一年を過ごした津田梅子、山川捨松らの人生を鏡に、発想の相違、バイリンガルとセミリンガルなどの問題に直面しつつ育つ子どもたちの人間形成を映し出す。