「もはや、自分は、完全に人間でなくなりました」廃人同様のモルヒネ患者の手記の形を借りたこの作品は、無頼の生活に明れ暮れた太宰治自身の自伝であり、遺書ともいえる(「人間失格」)。ほかに家族の幸福を願いながら、自らの手で崩壊させる苦悩を描いた絶筆「桜桃」を収録。
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