やがてトウェインは、西部の地方新聞記者をやめて、一路サンフランシスコへ。創作に着手した彼の笑話が大都市ニューヨークの新聞に掲載されるや評判となり、トウェインはいちやく「アメリカ一のユーモア作家」としてデヴューする。最愛の人オリヴィアとも結婚し、順風満帆の作家活動が始まるが、出版社の破産、さらには事業の失敗と借金地獄、そして娘たちの死…。作家の栄光と暗転。トウェインの後半は陰影深く書き綴られる。凄絶かつ壮大なもっともアメリカ的な物語は幕を閉じる。