75歳くらいまでは、知力、体力、内臓機能ともに50歳代と大差ない、大多数は元気だ、と最近の老年医学は明かす。従来の老人観を見直し、また、定年退職者特有の心理、自己愛喪失傾向などを認めると、現行の定年制や年金等、福祉のあり方も大幅な変更を迫られる。日本で数少ない老人専門病院の臨床経験から、誤解されている高齢者の実像を促え直し、75歳現役社会論を中心に医療のあり方を含めて、従来の暗いイメージを一変する画期的な超高齢社会論。