歌舞伎はどんな芸能で、どのように鑑賞すればよいのか?『忠臣蔵』『四谷怪談』など主要な十演目を年代順に取り上げ、成立した時代背景や見どころ、作劇法などを論じるほか、歌舞伎の重要な要素である「舞踊」についても詳しく解説し、総合芸術である歌舞伎の実体を立体的に浮かび上がらせる。江戸の世相や民意を反映して歌舞伎が発展した様を追いつつ、作品の底に流れる日本人のメンタリティーにまで鋭く迫る。歌舞伎の研究・台本作りにも携わった経験をもつ著者が、歌舞伎の真髄を綴った、格好の入門書。