四国の松山に赴任した青年教師の社会の不正に対する痛快な反抗精神を描く『坊っちゃん』。恋愛のために親友を裏切り自殺へと追い込んだ罪の意識から、自らも死を選ぶある人の生涯を描き、孤独な近代人の苦悩を超え、新しい時代に生きる決意を示した『こころ』。夏目漱石の二大作品を収めた21世紀への日本の遺産。