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  • 著者桐野夏生
  • 出版社文藝春秋
  • ISBN9784167909727
  • 発行2017年12月

奴隷小説

どこにも、逃げられないよ──。



長老との結婚を拒絶する女は舌を抜かれてしまう、という掟のある村で、ある少女が結婚相手として選ばれる「雀」。

ある日突然、武装集団によって、泥に囲まれた島に拉致された女子高生たちを描いた「泥」。

アイドルを目指す「夢の奴隷」である少女。彼女の「神様」の意外な姿とは?(「神様男」)。

管理所に収容された人々は「山羊の群れ」と呼ばれ、理不尽で過酷な労働に従事し、時に動物より躊躇なく殺される。死と紙一重の鐘突き番にさせられた少年の運命は?(「山羊の目は空を青く映すか」)……など。



時代や場所にかかわらず、人間社会に現れる、さまざまな抑圧と奴隷状態。

それは「かつて」の「遠い場所」ではなく、「いま」「ここ」で起きている。

あなたもすでに、現代というディストピアの奴隷なのかもしれない――。

様々な囚われの姿を容赦なく描いた七つの物語。

桐野夏生の想像力と感応力が炸裂した異色短編集。



解説は政治学者の白井聡。

カバーイラストは、かわいさと残酷性を併せ持った作風で物議を醸すLA在住の画家、Luke ChuehのRough Waters。

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