「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」。この文には主語がない。「雨に降られた」という場合、自動詞なのに受身が用いられる。さらに、助詞「は」と「が」の微妙な使いわけ…。こうした日本語の興味深い特徴を従来の文法にとらわれずに分析し、そのしくみを明らかにする。好評の『英語の構造』(上・下)の著者による斬新な問題提起。