この本では、現代において特に「環境革命」と「IT(情報技術)革命」として象徴的に叫ばれる環境・生命系の問題と情報・コミュニケーション系の問題が、どういう人間をめぐる問題性を、特に人間‐自然関係や人間‐人間関係に関わって生み出しているかを広く見ている。それとともに、それらが今日グローバルに展開する資本主義的市場化との絡み合いの中で生み出している人間観への批判を行った。たんに批判にとどまらず、これらの問題提起に応えてどういう人間観を構築していかねばならないのか、積極的に展開している。