欧米で誕生し、発達した近代市民社会の特質を、キリスト教文化の影響を中心に解説。とくにマックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』やアダム・スミスの『道徳感情論』で示された勤勉、節約、質素、自制などの徳目を市民社会の担い手の特性としと指摘。西洋近代文化の構造を考察し、キリスト教と他の文化諸領域との緊張関係を説き、更に日本の「近代」文化を批判する。