海賊に憧れて、少年たちは旅立った。かくされた財宝のありかを求め、まだ見ぬ海へと乗りだした。しかしそれが彼らの運命を暗黒へと引きずりこむ恐るべき試練の旅となるとは、希望に胸をふくらませる少年たちには知るよしもなかった。のちにその残忍な所業から、殺戮王と呼ばれることになる男、イシュトヴァーン。彼の人生を大きく変えた、無謀で残酷な、しかし友情に彩られた若き日の冒険の全貌が、いまここに明かされる。