本書は、見慣れた些末な文化的アイコンにたたみ込まれた「歴史」を丹念に解読していくことにより、「国家」と「世界」、「近世」と「近代」が激しくせめぎ合った一九世紀後半から二〇世紀初頭の社会変動を分析し、そこから現代のグローバリゼーションをも射程に入れた、一般理論を構築することを目的とするものである。