二十五歳の唐木拓郎は留年を重ねながらも裕福な学生生活を送っていた。しかし退屈な人生を放棄した唐木は悪という冒険に若さを賭けるためにダービーの売上金二十億円の強奪計画を企てた-。完全主義者の唐木は計画実行のため六人の仲間を集め、用意周到な作戦を立てたが、ある日彼のもとへ一通の手紙が届いた。内容は仲間の中に裏切り者がいる事を警告するものであった…。疑心暗鬼の中で一瞬の危険に青春を賭ける七人の男と女。人気絶頂の著者が贈る長編サスペンス。