子どもに恵まれず、18年前、里親として初めて"長男"を迎えた著者。しかし彼らを待っていたのは、予想もしなかった社会の無理解と差別だった。5年後にやむなく施設に"長男"を戻さなくてはならなくなった時、親子はともに「ぶどうの木」の聖句で絆を確かめ合う。だが、その後も差別に苦しみ、荒んでいった"長男"は、17歳の夏、バイク事故で不慮の死を遂げる。「彼にしてやれなかったことを、新しい子にしてあげよう」"長男"の死を知った2日後、坂本夫妻は新しい里子を迎えに行くのだった-。