広大な青い水の占める世界にぽっかりと浮かぶ大陸、「照り葉」。その辺鄙な藩国・楸をめざして、旅を続けるひとりの少年がいた。彼の名は甲斐。甲斐は自分の瞳と髪の色を奪った魔性を探し出し、本来の姿を取り戻そうとしているのだ。旅の途中で行き倒れの少女・志摩と出会った甲斐は、楸の名家・夕月夜家を訪ねる。しかし、そこにいたのは、没落した夕月夜家の当主・隠岐と執事のしなのだけだった。隠岐の元に留まり魔性を探し求める甲斐だったが、突然謎の刺客に襲われた…。