「遊びとは何か」は永遠の命題である。この命題に、汐見稔幸・加用文男・加藤繁美の心理学、教育学の気鋭の研究者3人が挑戦し、地平を拓き、新しい「子どもの遊び論」を展開する。第1章では、「子どもはなぜ遊びが好きか!」「遊びの世界を豊かにするには?」など身近なテーマをたてて、保育の世界をフィールドに遊びを追求する加用氏と、子どもの存在と時空を俯瞰し遊びを考える汐見氏が、対談で「新・子どもの遊び論」を説きあかす。第2章では、加用氏が苦節2年、光る泥だんご完成の末にわかったことを披露し、次に遊びの心理学を極める加用氏の遊び研究を、小説の形で読み解くという、加藤氏の異色の論考があり、最後に汐見氏が原理論的新・遊び論を縦横に展開している。