一時は看板花魁まで登りつめた白川が斬殺された。吉原裏同心・神守幹次郎らが調べを進めると、哀しき過去の因縁が。一方、江戸の経済を牛耳る札差筆頭行司の座を狙う新興札差・香取屋武七との闘いに巻き込まれた幹次郎と汀女。香取屋の背後にはこの世にいないはずの田沼意次の影が見え隠れする。田沼一派との最後の戦いの火蓋が切られた。爽快の第十四弾。文庫書下ろし/長編時代小説。