フランス核実験に反対する手紙、米誌への寄稿「天皇が人間の声で話した日」、韓国での講演「希望と恐れとともに」、ドイツの作家G・グラスとの往復書簡、国連大学での講演など、世界に向かって、ノーベル賞受賞後の一年間に発表された思索の結果をまとめる一冊。それはまさしく、日本のありかたを自問するいとなみの集積である。