京都議定書-その美しい理念には誰もが賛同する。だが今、この理念の実現が危ぶまれている。京都会議議長国として自ら「不当な」CO2削減義務を背負い込んだ日本。負担による社会停滞を回避すべく議定書を離脱した米国。各国の「国益」をにらんだ計算が錯綜する中で、たった今も環境破壊は進んでいる。今必要なのは、京都議定書の見直しと、エネルギー・環境施策を民主的な姿へ転換することである。温暖化対策と社会発展の調和を考察する。