本書には「図書館を使う」側からの図書館に関する文章が10本収めてある。本文をそれぞれ読んでもらえば、あるいは巻末の「執筆者紹介」に目を通していただければ瞭然とすることであるが、この10本の文章は多様な分野の専門家によって書かれたものである。それらは、歴史学、社会学、精神医学、体育学(身体・気功論、野外教育論)、物理学、仏文学、中国文学、日本文学(古典文学、近代文学)、の各分野にわたるが、それぞれが自らの専門に関わってこれまで経験してきた「図書館」についての思いを基に、図書館(あるいは図書館情報学のある分野にまで踏み込んで)はこうあるべきなのではないか、こうあって欲しい、こんな問題を抱えているのではないか、等について「率直な」考えを展開している。