「撮影の亡者」と称された土門拳の
「入魂のシャッター」の秘密に迫る!
「土門拳のレンズは人や物の底まであばく」
(高村光太郎)
「人生は退屈極まるものではないか。
思うようにすべてが写るものと決まったら……。
うまく写らないわれわれヘボ写真家こそ
まさに恵まれたものではないか。
クサらずにそして飽きずに
撮ることにしようではないか」
(土門拳)
絶大な人気を誇る写真の「求道者」の
撮影技法やエピソードのすべて!
没後30年近く経つにも関わらず
絶大な人気を誇る土門拳の撮影技法を
実際の撮影現場の状況とともに明かす一冊。
「二人称カメラ」「絞り第一主義」「露出計の否定」など
具体的な撮影技法はもちろん、
さまざまな人間味あふれるエピソードを交え
実際の写真とともにわかりやすく伝える。
写真を「人間の不幸を解決する手段」と捉え、
人間への愛と人生の「絶対肯定」を
込めるために築き上げた技術とは?
二人称カメラ
鬼が手伝った写真
実相観入
被写体を襲撃する
カメラの自分の肉体とする
モチーフに体当たり
カメラとモチーフの直結
絶対非演出の絶対スナップ
テーマ性と典型
リアリズムと実践的課題
一枚写真と組み写真
マチエールの重視
絞り第一主義
露出計に頼らない
手でつかめる風景
こどもは神の子
……