第2巻は1938年2月から44年7月まで。ヒトラー政権下、その抵抗勢力として国防軍はどういう立場を取っていたのか、そして44年7月22日のヒトラー暗殺計画の失敗により、その権力を失う過程を叙述する。事実関係の精密な再構成と、関係者たちの人間的な苦悩を中軸に据えたドラマティックな記述とが見事に統一された"古典"は、この21世紀においても歴史への関心を喚起するであろう。