本書には『現代社会学』とタイトルを付けた。変化の過程にある現代の社会問題の所在を広く、また具体的に問いながら、それらを解明するのにどんな社会学の視点、方法、理論が有効なのかを相関的に示し、読者にできるだけリアリティにとんだ社会学への招待を果たそうとするものである。いま一つの特徴は、この本の基礎的な視点として、従来必ずしも社会学の中心テーマとされてこなかったジェンダー、エスニシティ、環境などを重視した点にある。