ニューエコノミーに沸いた九〇年代のアメリカ金融界。好景気の立役者としてグリーンスパンFRB(連邦準備制度理事会)議長を挙げる声は多い。独自の権限を持つ、この巨大な規制監督官庁・FRBの組織と戦略とは?本書では、二十世紀のアメリカ金融史をたどりながら、日欧に比べ中央銀行創設に遅れた米国が、いかにドルを基軸通貨にしえたのかを分析。さらに公定歩合、公開市場操作の仕組みを詳しく解説。FRB、シカゴ連銀での研究歴を持つ著者が、したたかなアメリカ的金融の秘密に迫る。