長篇小説の国フランスでもいま短篇小説が注目されつつある。作家たちは「フィクション芸術のエッセンス」とよばれるにふさわしい表現を目ざして芸を競い、おのれのエスプリを証明する場として短篇を書くのだ。本書所収のリラダン、アポリネール、デュラスら、世紀末から現代にいたる作家たちの技の競演。