その日、広島は核の業火に包まれた。人類史上類を見ない大量殺戮(さつりく)の閃光が、日本に定められた敗北の道を歩ませ、「国家としての切腹」を目論む浅倉大佐の計画を加速させる。彼が望む「あるべき終戦の形」とは? その凄惨な真実が語られる時、伊507乗員たちは言葉を失い、そして決断を迫られた。刮目(かつもく)の第3巻。【2005年3月公開 映画「ローレライ」原作】 (講談社文庫)
ありうべき終戦の形を巡り、錯綜する想い。本土で艦内でそしてウェーク島で誰もが一心に生きようとしていた。伊507に接収されたローレライシステムは、真に幸福な終戦へと誘ってくれるのか。