品質の劣化は、野菜や果実などの生きた食材のみならず、畜産物や魚介類さらには加工食品にも生じるいわば食品にとって普遍的な現象であるが、その機構や劣化の実体は食材によって異なるため、これまでは専門分野別にとりまとめられることが多かった。本書は、栄養成分など重要因子の劣化に関する知見や食品品質の微生物による劣化の実体、包装資材によるその抑制の現状とともに、穀類や野菜・果実、魚介類、畜産物さらには飲料までを網羅し、「食品の劣化」の視点からとりまとめた初めての専門書である。