いまや躍動感に満ちあふれている台湾は、1945年までの約50年間、日本に占領されていた歴史を持つ。領有初期、日本軍は当時の台北城の城壁を破壊し、自分たちの都合にあわせて道路や建物をつくり、地名や人名までも日本名に変えていった。現在の台北市には、その当時の「傷跡」がいまだに残っている。十数年にわたる現地調査にもとづいて、植民地支配の実態を分かりやすく解説。