著者は人間の知能は単一のものでなく多元的だとし、その知能を7つに分類した。人間の育ちを多元的に見て、教育活動に生かしていくことについては、多くの人に異論はないであろう。とくに今の教育において、学習指導要領の「生きる力」をどのような観点で評価するかは重要な問題である。理論的に人間の能力をどのような角度からとらえればいいのか、そういったことを考えるときのひとつの手がかりとして、本書が役に立つだろう。