序 章 『ぴあ』の休刊 009
第1章 『ぴあ』の胎動 017
甘納豆ビジネス 018
パイオニア創業者からの手紙 021
上京、新宿へ 024
学生運動に翻弄されて 027
中大映画研究会 030
映画の森へ 033
運命の出会い 037
自分たちに必要なもの 040
時代が『ぴあ』を求める 043
第2章 『ぴあ』の誕生 047
アパートで編集会議 048
父親の30万円 051
奇跡の「出会い系人脈」 054
読者と「対等」であること 057
立ち込める暗雲ーー流通の壁 060
ふたりの救世主 063
押入れの8000部 066
汗だくの飛び込み営業 069
8万人の潜在読者 072
飛躍の切り札--○ぴ(マルぴ)作戦 076
高須基仁の協力 079
及川正通を口説き落とす 081
『ぴあ』に集う人々 084
最後の自前配本 087
第3章 『ぴあ』の躍進 091
取次との攻防 092
映画業界に即応する『ぴあ』 095
映画ファンと名画座に支えられて 097
イベントに結実する読者とのつながり 100
オールナイト、34時間ぶっ通し 101
「ぴあ展」で成長した『ぴあ』 104
マガジンハウスカルチャーの対極にあるもの 111
ぴあの社員教育 113
『ぴあMAP』と『ぴあ手帳』 117
押し寄せる「ニューメディア」の波 120
「ぴあ世代」の映画監督たち 123
隔週化する『ぴあ』 127
世界の作家に目を向ける 130
歌舞伎町を疾走! 134
「ぴあフィルムフェスティバル」誕生 136
第4章 『ぴあ』の挑戦 141
目白押しのイベント 142
「残り半分」 145
『CALENDAR』の試行錯誤 147
トリュフォーを呼びたい 150
フライト代はトリュフォーが負担 152
ヌーヴェル・ヴァーグの旗手、来日す 158
「チケットぴあ」プロジェクト、始動 159
電電公社のトップに接見 162
チケット検印問題 166
プレスタートは「キャッツ」 169
「そっちの勢力」に対する対策 172
ぴあをやっている意味 174
第5章 『ぴあ』の成熟 177
絶妙の3人体制 178
「よし、やろう」◯PFFスカラシップ 179
ラテン系に振り回される 182
スカラシップ作品の1作目 184
85年、レンタルビデオ元年 186
ビデオ市場の誕生がもたらしたもの 188
ビデオブームを背景としたPFF 190
ネット以前の映画バイブル『ぴあシネマクラブ』 193
黒川文雄の退社 195
より広範なエンタテインメントの地へ 197
ホウ・シャオシェン秘録 200
第6章 『ぴあ』の時代 205
駆け抜けた、最後の昭和 206
変わりゆく組織とぴあ 209
変わりゆく人とぴあ 211
ふたりの恩人 213
注釈 222
付録 『ぴあ』の時代 年表 245
参考文献 258
あとがき 260
文庫版あとがき 269
解説
1950年生まれが作り出したユートピア
泉麻人 278