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  • 著者俵万智
  • 出版社文藝春秋
  • ISBN9784163908885
  • 発行2018年8月

牧水の恋

この秋、没後90年を迎える歌人・若山牧水。その短歌は教科書にも取り上げられ、ひろく愛誦されている。



白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ

けふもまたこころの鉦をうち鳴しうち鳴しつつあくがれて行く

幾山河越えさりゆかば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく



これらの名歌が生まれた背景には、小枝子という女性との痛切な恋があった。

早稲田大学の学生だった牧水が若き日をささげた恋人には、秘密があった。彼女は実はすでに人妻で、郷里に二人の子どもまでいたのである。

恋の絶頂から疑惑、別れまでの秀歌を、高校時代から牧水の短歌に共感し、影響を受けてきた人気歌人が味わいつくす、スリリングな評伝文学。

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