五十歳になっても、人生はいちいち驚くことばっかり――
ミドルエイジを元気にします!
くすりと笑わせる上質のユーモアが心地よい、中島京子の長編小説
息子は巣立ち、夫と二人暮らし。会計事務所でパート勤務の宇藤聖子が、
ふとしたことで読み始めたのは、六十年前の「女性論」。
一見古めかしい昭和の文士の随筆と、聖子の日々の出来事は不思議と響き合って……。
どうしたって違う、これまでとこれから。
セクハラ、失業、LGBT……現代社会の問題を織り込んで、人生の新たな段階を迎える世代の実感、気づき、思いがけない出会いを描く。