『ドライブイン探訪』の著者が追い続けるもう一つのテーマは、“市場で働く人々”。
浮かび上がるのは沖縄の戦後史。昭和から平成を生きる市場の人々に迫ります。
那覇市の第一牧志公設市場は今年、2019年6月に老朽化による建て替えのため閉鎖となります(市場は近接の仮設市場で継続)。市場は戦後の闇市に始まり、現在の建物が完成したのは、本土復帰の1972年のこと。
変わりゆく市場界隈の風景を記録したい。数年来、市場に通い交流を深めた著者が、市場の人々を取材しました。それぞれの来歴から浮かび上がるのは沖縄の昭和、そして平成。
観光で触れる沖縄とはちょっとちがう、市場で働く人々の記録です。
各種精肉、鮮魚、果物、乾物店に喫茶店。多彩な表情を持つ食堂やお土産店、早朝から営業する「せんべろ」店に古書店など、牧志市場と市場周辺で商いを営む30店の店主が登場予定。
わずかな休み時間に昼食を頬張る姿、裏路地で一服する姿、市場内の出前で配達してもらったアイスコーヒーで喉を潤す姿、帳場に置いたテレビを眺めて過ごす姿、文庫本を読みふける姿等々。市場の人々の日常を写した風景も収録。
市場界隈マップ付。