カーネギー賞オナー賞受賞作!
ひとつのきっかけで、夢中になれるものを見つけ、成長する少年の姿を生き生きと描く感動作。
ある日、12歳のダリルは、公園で、
つばさが折れて、飛べないハトを見つけた。
ハトの脚には、リングがついている。
だれかが飼っているレースバトらしい。
近所に住む、レースバトを飼育している
ダッキンズさんに、どうしたらいいのか相談した。ダッキンズさんは、元の飼い主に連絡してくれ、
けがをしたハトはもうレースには出られないから、このハトはいらない、といわれたそうだ。
ダッキンズさんも、
飛べないハトは生きている価値はない、という。
それならば、自分がこのハトを飼おう、と
ダリルは決意する。
反対する両親を説きふせ、ハトの小屋を用意し……
その日からダリルは、ハトの世話はもちろん、
学校の勉強にも熱心に取り組むようになった。
しかし、上級生の、ハトの飼い主の息子に
目をつけられ、いじめが始まり……?
一羽のハトと出会ったことから、
世界がぐんぐん広がっていく少年の姿を
生き生きとした筆致で描きだす感動作。