40歳以上独身女性限定のシェアハウス
畑野智美作家デビュー10周年記念作品。
感染症の影響を受け、望月ミチルのアルバイト先の飲食店の売上が激減。バイト代が減ってしまったミチルは家賃の安い家に移ることを余儀なくされる。そんな彼女に友人が紹介してくれたのが、40歳以上独身女性限定のシェアハウス「若葉荘」だった。
不安を抱えながら若葉荘の門を叩いたミチルだったが、温かく迎えてくれた管理人・トキ子さんに出会い、ここに住むことを決める。同世代の千波さんと幸子さん、50代の美佐子さんと真弓さん、何かに傷つけられ、それぞれに重荷を背負いながらも、逞しく生きる住人達との交流の中で、ミチルは自分の幸せを自分軸で探す術を身につけていく。
生きづらい世を懸命に生きる全女性へ送る人生賛歌。
【編集担当からのおすすめ情報】
就職氷河期を生きた40代、雇用機会均等法に翻弄された50代、理想の「女性像」という価値観に縛られ生きざるを得なかった60代以上、それぞれの年代にそれぞれの闘いがあった。懸命に生きてきた女性達の羽をそっと休められる場所「若葉荘」がリアルにあって欲しいと思わずにいられなくなる物語。
何度も大きくうなずき、何度も胸が締め付けられ、それでも最後に明るい光が差し込む1冊です。