読み終わった後、小説自体や登場人物を
大切な友達のように思う自分がいる。
それは最高の読書をしたということなんじゃないか。
津村記久子(特別エッセイより)
ヘンじゃない、がむしゃらなだけ。
発火体質の青年の恋のゆくえ、由緒正しき
がらくた博物館のお仕事などを描く、
とびきり奇妙でとびきり優しい短編集。
全米図書館協会アレックス賞受賞作
事情を抱えた親たちの依頼を受け、あちこちの子どもの〈お祖母ちゃん〉を演じて報酬を得ているベテラン女性。折りヅルを使った遺産相続ゲームに挑む男たちと、それを眺める十二歳のぼく。大学卒業後、何をするでもなく生きてきたある朝、ふと裏庭にトンネルを掘り始めた三人の若者――。とびきり奇妙で、けれど他人とは思えない人々が織りなす11 の物語。シャーリイ・ジャクスン賞、全米図書館協会アレックス賞を受賞した珠玉の短編集。文庫版特別エッセイ 津村記久子
■目次
「替え玉」
「発火点」
「今は亡き姉ハンドブック:繊細な少年のための手引き」
「ツルの舞う家」
「モータルコンバット」
「地球の中心までトンネルを掘る」
「弾丸マクシミリアン」
「女子合唱部の指揮者を愛人にした男の物語(もしくは歯の生えた赤ん坊の)」
「ゴー・ファイト・ウィン」
「あれやこれや博物館」
「ワースト・ケース・シナリオ株式会社」