テニスンとともに英国ヴィクトリア朝を代表する詩人ロバート・ブラウニング(1812‐1889)。上田敏の訳詩集『海潮音』(1905年)に収められた短詩「春の朝」の最終行"すべて世は事も無し"はとりわけ名高い。"劇的独白"と呼ばれる独自の表現形式で人間心理の機微を巧みにあらわし、新境地を開いた詩人の代表作40篇を収録。