あるところに みにくい けものが いました
どんなに みにくいか
その すがたは
たとえ せかいいちの えかきを つれてきても
えがけなかったことでしょう ――本文より
『どろぼうのどろぼん』の斉藤倫がおくる、みにくいけものと、おんなのこの、ものがたり。だれからも、ひどくみにくいといわれ、いつも、このよからきえてしまいたいとおもっていたけものは、おんなのことであい、はじめてこころをかよわします。
アンデルセンの『絵のない絵本』が、つきのひかりが、せかいをくまなくみてまわるおはなしなら、これは、つきのひかりのとどかないばしょのものがたり。