幕末前夜、囲碁に果てしない大望を抱いた男がいた。「古今無双の名人になる」――この男、服部立徹(はっとり・りってつ)、幼名・吉之助(きちのすけ)こそ、後に「幻庵(げんなん)」と呼ばれ、囲碁史にその名を燦然と輝かせる風雲児だった。鎬を削るは、本因坊家の丈和(じょうわ)、安井家の桜井知達(さくらい・ちたつ)ら。囲碁の天才たちによる、触れれば血が噴き出るような熱き激闘、その歴史の幕が上がる!
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